楽器奏者のための立つ・座る・構える2018夏♪終了
「姿勢が変わると音が変わる! 楽器奏者のための 立つ・座る・構える 2018夏」
と題して、 アレクサンダー・テクニーク入門講座を7月に開催しました。
今回は初の平日開催と初の横浜市内開催を含む、3回の開催でした。3回分まとめて、ご報告します。
参加者の楽器は、ヴァイオリン・ヴィオラが5名、クラリネットが2名、ホルン、サックス、歌と、バラエティに富み、休憩時間には、お互いの楽器の紹介で盛り上がる場面もありました。
講座の前半では、骨格模型のカルロス君を使いながら、アレクサンダー・テクニークの基本である「頭と脊椎の関係」を説明し、「立つ・座る」の動きを中心に姿勢のバランスを見直しました。
首の緊張により頭を脊椎方向にギュッと押しつけているときは、全身の動きが固くなりがちです。これを止めるために「頭が脊椎の上にふんわりとバランスしている」ということを意識し、全身が動きやすくなることを体感してもらいました。
後半は、お一人ずつ実際に楽器を持ち、演奏時に体への意識を持ちながら音を出してみました。
前半で学んだ楽な立ち姿勢や座り姿勢で楽器を手にした後、構えようと思った瞬間にカラダが固くなる方、いざ演奏という瞬間に固くなる方、スイッチの入り方はそれぞれです。
自分のことは自覚しにくくても、他人の動きを見るとよくわかるようです。
その固くなる瞬間に、「頭ふんわり」を思い直すことでそれを手放せるか、試していきました。
ヴァイオリンやヴィオラでは、最初に構え方を習うとき、楽器を落とさないように顎と肩でしっかり挟むように指導されることが多いと思います。
初心者のころ、手を離して楽器を保持したまま歩く練習をしていたことを思い出した方がいらっしゃいました。その影響で、必要以上にギュッと持つ癖がついたのかもしれません。
楽器の構え方は、本来その人にカラダに合った方法を選択すべきですが、部活などでの高さをそろえるといった一律な指導により、負担のかかる構え方が習慣となるケースもでてきます。
大人になった今、何が本当に必要か、自分で検証し直すことが必要かもしれませんね。
管楽器の方とは、呼吸のことについてもワークしました。
歌の方とは、ハイヒールをはいて人前で歌うことをワークしました。
感想の一部をご紹介します。
楽器を構えるときのスイッチ・力の入り方が他人を見ているとよくわかる。
自分の無意識なクセに気づき、楽器を始めた時に教わったことをいまだにひきずっているのが、おもしろかった。
頭と脊椎の関係、動きのメカニズムが良く理解できた。
いかに今まで無理な動かし方をして首に負担をかけていたかがわかりました。
上半身を腰に乗せる感覚がつかめたかも。頑張りすぎていた。
「頭をふんわり乗せる」が今日の一番の収穫です。
楽器は違っても大事なところは同じというのを見られたのは、とても面白かった。
自分とお客さんとの関わりがわかったことで、体の前面の力がぬけて歌いやすくなった。
首と頭の骨の位置などの意識を変えるだけで吹きやすくなったので、これを忘れずに演奏できたらと思います。
力の抜き方のコツがつかめた気がします。これで長い曲が続けて弾けそうです。
「頭ふんわり」を、楽器を弾く時だけでなく、日常でも思い出して実行してみようと思います。
「頭ふんわり」という点が一番印象に残りました。まさに自分は頭と首をロックしてしまっていたように思うので、これからこのポイントを意識して変化をみてみようと思います。
今回のワークショップを企画した時点では、こんなに暑くなることを想定していませんでした。
7月の酷暑の中、3回無事終了できてほっとしました。
暑い中を来て下さった参加者の皆さま、本当にありがとうございました。