トロンボーンの中学生とレッスン
先日、中学校の吹奏楽部でトロンボーンを吹いている女子中学生さんに、アレクサンダー・テクニークの初レッスンをしました。
中学生の吹奏楽は、超多忙な部活だそうですね。
春休みだったので、練習日の合間をぬって会うことができました。
どんなことを改善したいかをおききすると、
「楽器が重いので、姿勢が崩れてしまう」
とのこと。
確かに数キロの楽器を肩より上で支え続けるわけですから、まだ体も小さい中学生には、体をうまく使わないと負担が大きいですね。
初回レッスンではいつも、アレクサンダー・テクニークの基本原理である「頭と脊椎の関係」についてお話します。その後、頭のバランスを意識しながら座り姿勢を見直していきました。
良い姿勢をとろうとして、ほんの少し胸を張る頑張りをしていたので、これをやめて、頭が脊椎の上で自然にバランスをとることを意識してもらうと、座っているのが楽になりました。
楽器を構えるとき、重いトロンボーンを口の高さまで持ち上げるので、また頑張りが出てきて、背中を反る姿勢になりがちです。
そして演奏を始めるとき、頑張って息を吸うことで、(アレクサンダー・テクニークでいうところの)頭を後ろに押し下げる傾向が見られました。
これらをやめてもらうと、すぐに音が変わりました。
力みのない、やわらかくて響きが広がる音になりました。
呼吸についてもレッスンし、息の使い方も楽になったようです。
レッスン中に「吹きやすい」「音が変わった」という感想を何度も言って下さいました。
見学されていたお母さんも、「普段聴いている音と随分違います」とおっしゃっていました。
私の耳にも、よりトロンボーンらしい響きに変わったのがわかりました。
中学生は体が若いのと楽器の経験がまだ浅い分、反応が柔軟で変化が早いなと感じました。
力んで頑張る方向ではなく、楽にいい音が出せるのだという経験を、今後の練習にいかしてもらえると思います。
楽器経験の浅い時期に、構えを見直し過剰な力みをとることは、体への悪影響を減らし、今後長く楽器を続けていくためにも大事なことだと思いました。
そしてどんな楽器でも「頭と脊椎の関係」が変わるとこんなに音が変化するんだなぁと、私は何度経験しても感動します♪
アレクサンダー・テクニークの効果を是非体験して下さい!