オーケストラの本番当日にやること
先日、所属しているオーケストラの演奏会本番がありました。
何十年もやっていることだし、弦楽器の一奏者なので、大きなプレッシャーがあるわけではないけれども、やはり本番の日はちょっとした緊張感があります。
せっかくの本番の日を、練習と同じ気分でしか弾けなくなったら寂しいことなので、ドキドキやワクワクは、いつまでも持ち続けたいです。
ホールに着いてから、本番前に私がやっていることを、ご紹介します。
まず、リハーサル前。ホールに入ったら、自分の感覚が環境になじむように準備をします。
ホール全体を見渡し、天井の高さを確認し、客席を少し歩いて、ホールの大きさに慣れます。
舞台上の席についたら、譜面台の距離や高さを確認し、コンサートマスターや指揮者との距離感を確かめます。
こうやって、自分の体が置かれている空間を意識しながら体全体を思い出すことが、演奏中に全身を上手く使う助けになります。
リハーサル中は、いつもと違う響きを聴きながら、天井の高さ、自分の頭上の音を意識します。
また、ホールで普段と大きく違うと感じるのは、床を伝わってくる音の大きさです。
いつもと違う振動を感じて、足元の床に意識を向けます。
このように視覚や聴覚を使い、自分の体を「ホールモード」にもっていくことを意識的にやっています。
本番が始まるときには、舞台に上がったら客席を少し眺めて、知り合いを探したり、お客さんの多さを確認しながら、「本番モード」に気持ちを上げていきます。
そして、「この曲を弾くのもあと1回だ」と思い、悔いなく弾けるように音楽を再確認して、指揮者の登場を待ちます。
私が最近おこなっている演奏前の準備は、このようなことです。
みなさんは、どのようなことをされていますか?