楽器奏者向け講座2017年秋♪終了
「姿勢が変わると音が変わる! 楽器奏者のための 立つ・座る・構える」
と題して、アレクサンダー・テクニーク入門講座を11月23日と12月10日の2回、渋谷にて開催しました。
2回合わせた参加者数は12名で、そのうち普段からレッスンに参加している方が3名、初めての方が9名。そして楽器の内訳は、ヴァイオリン6名、ヴィオラ2名、チェロ3名、和楽器の笙が1名。春の開催時と比べて、弦楽器率が高まりました。
私自身が弦楽器奏者ですので、嬉しい気持ちもありますし、一方で色んな楽器の方に来てもらえたら楽しいなぁという気持ちもあります。(管楽器やピアノの方なども歓迎いたします!)
写真は11月の回にご参加のみなさま。
さて、2回の講座はほぼ同じ流れで行いました。
前半は、アレクサンダー・テクニークの導入として、基本である「頭」の話を説明し、軸骨格や脚の基本的な構造や主要な関節の動きを確認しながら、「立つ・座る」の動きを中心に姿勢のバランスを見直しました。
骨格モデルのカルロスくんを使いながら、説明しています。
前半のワークを通じて、
立っているときに腰を反らす傾向に気づいた方、
立っているときに胸を張る傾向に気づいた方、
立ち上がる動きを通して余分な力みなく筋肉を必要なだけ使う体験をした方、
今まで無意識だった自分の「骨格」を認識した方
など、各人が自分の体・動きについて考えました。
基本的な動作での個人的なクセやパターンは演奏時にも影響してきますので、後半のワークにつなげていきます。
後半は、実際に楽器を持ち、演奏時に体への意識を持ちながら音を出してみることを、お一人ずつレッスンしていきました。ヴァイオリン、ヴィオラの場合、楽器を構えるために頭を動かし、頭の重さも使って支えますので、前半でお話した頭と脊椎の関係を、楽器の構えに応用することから始めます。
チェロの方とは、椅子に座ること、脚を開くことなどもみていきました。
今回の唯一の管楽器は、和楽器の笙です。弦楽器とはまた違った音色を聴かせて下さり、呼吸についてもみていきました。
楽器を構えて音を出すという基本的な動作の見直しの他に、アンサンブルのときの合図の出し方、人前で演奏するときの緊張の話題なども取り上げました。
感想の一部をご紹介します。
骨を意識したことがあまりなかったので、頭を支える所から見直したいと思いました。アレクサンダーさんの着眼点が素晴らしい。
余計な筋肉を使わないようにするために関節のことを考える、というやり方が面白かった。
自分の音がどのように変わったのかはよくわからなかったが、他の方々が、明らかに伸びやかで大らかな音に変わったのが分かったのが印象深い。
自分自身の構え方のクセを指摘していただけたので、今後に活かしていきたい。
顎の関節を弛めるという感覚は今日初めて実感できた気がします。
いつもは個人レッスンでやっていますが、皆さんの前でやるので雰囲気が違って、その時の対応・考え方などが聞けて大変良かったです。
人の演奏が聴けて、音の違いがわかったのも良かったです。
グループの中で他の方々のも見学でき、それぞれ違うくせを持っていても、頭と脊椎の関係を意識すると自然な姿勢になる、ということがわかりやすかったです。
参加者のみなさま、ありがとうございました。
すっかり寒くなり、年末の慌ただしい時期になりましたね。
写真は、会場のラトリエさんのクリスマスツリーです。
みなさま良いお年をお迎え下さい。